2003RWC 顛末記

世界一どうでも良いRWC2003の結果レポート


お買い求めは  → ShopList 


出場Union/予選プール結果

 


Pool A


Pool B


Pool C


Pool D

1
Australia (CCC) France (Nike) England (Nike) NewZealand (Adidas)
2
Ireland (CCC) Scotland (CCC) SouthAfrica (Nike) Wales (Reebok)
3
Argentina (Topper) Fiji (CCC) Manu Samoa (Adidas) Italy (Kappa)
4
Romania (Non Brand) USA (Adidas) Uruguay (Non Brand) Canada (Barbarian)
5
Namibia (Non Brand) Japan (CCC) Georgia (Kukri) Tonga (Sekem)

各Unionの契約メーカー(青字はRWC仕様発売済み)

決勝トーナメント結果

準々決勝
Nov 8/9
D-1位
NewZealand
C-2位
SouthAfrica
A-1位
Australia
B-2位
Scotland
B-1位
France
A-2位
Ireland
C-1位
England
D-2位
Wales
29
9
33
16
43
21
28
17
準決勝
Nov 15/16
NewZealand
Australia
France
England
10
22
7

24

決勝
Nov22
Australia
England
17
20


優勝


England

England、Nike共に初優勝
3位決定戦 Nov20 NZ 40 - 13 France



1.重箱的 2003RWC"STATISTICS"

Union

Manufactuer
RWC仕様
レプリカ販売
素材
Home
着用回数
Away
着用回数
M E M O

Australia



短襟
R
CP
7
0
・Away設定の有無は不明
・レプリカは今だエンブレムが×
NZ

Ireland

短襟
R
CP
5
0
None
NZ

Scotland

短襟
R
CP
4
1
Fra
・背番号は極小
・Awayの販売は無し
NZ

Fiji

レプリカのみ
ST
CP
4
0
・唯一従来仕様
・やや疎外感あり
NZ

Japan

短襟
R
Po
3.5
0.5
USA
・USA戦後半のみAway
・Made in Japan
・Awayの販売アリ
NZ

England

High
ST
Po
7
0
・南ア、Fraに比べ破れ多し

France

High
ST
Po
7
0
None

SouthAfrica

High
ST
Po
5
0
・唯一、脇メッシュも同色
・脇が黄色のレプリカは
・販売時に緑に変更

NewZealand

短襟
R
Po
7
0
・前面はST風であるが
・首付け根から
袖が出ていない限りラグラン
Eng

USA

短襟
R
Po
2
2
Fra
Sco
・Homeは 紺/赤袖の方
・Awayの販売アリ
Eng

Samoa

短襟
R
Po
4
0
None
Eng

Geogia

短襟
R
Po
2
2
Sam
Uru
・EnglandメーカーのNZ襟
・Awayの販売無し
NZ

Wales

R
CP
4
1
Can
・短襟に見えるが普通襟
・Awayの販売アリ
Eng

Italy

R
CP
4
0
・レプリカは前立て白
・本物は全部青
Eng

Canada

R
CP
3
1
Ton

・素材のCPは推測
・メーカー曰く,MICROSupreme
・Awayの販売アリ

Eng

Tonga

短襟
R
Po
3
1
Wal

・レプリカは混紡
・本物はPoly100%
・Awayの販売アリ

NZ

Argentina

ST
Po
4
0
None
Eng

Uruguay

NB
短襟
R
Po
3
1
Sam
・背番号が昇華プリントな為に
・本物素材はPolyと断定
・Awayの販売無し
Eng

Romania

NB
全無
短襟
R
Po
0
4
・全試合Awayで登場
Eng

Namibia

NB
全無
短襟
R
Po
3
1
Rom
・Homeは青身頃の方
Eng
NZ…NZ襟、Eng…England襟、High…HighNeck
R…ラグラン、ST…セットイン
素材
CP (Cotton/Poly)… 綿ポリ混紡、Po…ポリエステル100%

<参考資料>「レプリカ」お家事情

Manufactuer
図式
事情

 + +

Aus、Ire、Scoが同格のNo1プロモーション
・この3チームは、レプリカ+RWCレプリカ+RWCAuthの3種販売
JapanはCCC-Japanで唯我独尊のMade in Japan
Fijiは従来のRugby Jerseyで恐らく本家CCC-NZ

・・

・今回は珍しく、足並み揃えて8月に3カ国同時にレプリカ発売
と思いきや、ピチピチ物は販売時期、モデル等がばらばら
・やはり南アは南アNike分がまだある様で、独自の動きアリ

 + 

・やはりNZ AB'sは別格
USA、Fijiは今回から販売時期等シンクロして動いている
・この2Unionのレプリカは仕様等がS12物と同じで中国製

 


 

2.RWC2003 重箱的学術分析

 

  レプリカ:RWCレプリカ販売率:85.0%


RWCレプリカ販売率


1999RWC
2003RWC


差異

10%
85.0%
+75%
2/20Union
17/20Union
+15
該当Union
SA/Nike + Aus/Reebok
Rom,Nam,Fiji以外全て

 

  襟:短襟率 60.0%

短襟率

1999RWC
2003RWC


差異

5%
60.0%
+55%
1/20Union
12/20Union
+11
該当Union
NZ / adidasのみ
Nike3カ国のハイネック
普通襟のArg,Fiji,Wal,Ita,Canada
(計8Union) 以外全て

  袖:ラグラン率 75.0%

袖ラグラン率

1999RWC
2003RWC


差異

25%
75.0%
+50%
5/20Union
15/20Union
+10
該当Union
Nike 4Union/ Eng,SA,Fra,Ire
adidas / AB's (計5Union)
Nikeの3カ国と
Argentina, Fiji (計5Union)
以外全て


 

  素材:ポリエステル100%率 65.0%

ポリエステル100%率

1999RWC
2003RWC


差異

5%
65.0%
+60%
1/20Union
13/20Union
+12
該当Union
NZ / adidas
Japan以外のCCC4カ国と
Wales,Italy,Canada
(計7Union)以外全て


「サッカー」自コレクション Uruguay 02-04Home By L-Sporto (NB)

 

  Away着用回数:RWC2003全48試合中 30.2%


 14.5試合 / 全48試合 = 30.2 %


ある意味珍事


3.RWC2003重箱的10大ニュース

 

1

ピチピチの大流行

・ファン、消費者の意向はいざ知れず、メーカー主導で増殖
・Nike、adidas、CCCの3大メーカー主導な為、ベスト8は全てピチピチ
・メーカの思惑はいざ知れず、世界的に好意的には迎えられていない
・Nikeは毎試合破れ、adidasは背番号がはがれ、CCCには襟にボタンが無い
・流行り病である事を祈る

2

実はリーグ化?

・ピチピチに加え、プレースタイル、プレーヤー、メーカー(Sekem)迄・・・
・戦術に関する評論は避けるが、良い方向性での融合であるのであれば歓迎
・ルールやボールのパネルの数等にまで及ぶと危機的と思われる 

3

ミニ背番号の登場

・Nike勢やCCC/Sco等に採用 IRBの良識を信じ「近々なる規制」を期待
・キックティー高さ規制やプロテクター類要認定の時のような、素早い対応を求める
・背中が一枚生地で無くなった事が大きいが、IRB規定で背番号の大きさの規定は無いのか?
・Scotland/CCCの梅干大の背番号は失笑に値する

4

RWC仕様Jesey/Shirtの大量販売!

・市場規模の大きな、サッカー界でも殆ど実施されていないのにも関わらず(在庫の問題で)
・17/20カ国の85%で販売される。残在庫の発生は明らか
・数UnionはAwayの販売も実施。セールは必死
・一番正しいのは、通常レプリカ在庫を懸念し、きちんと少数限定生産販売を実施し
・市場価値(プレミアム)を上げて高額で販売→残在庫無し→充分な利益確保。と言うパターン

5

Authenticと言う概念の登場

・「遅れて販売」「別モデルと並行販売」とやや問題も多い
・Nike、CCCで実施、価格が高いのは仕方ない所
・しかしRugby市場がこの手の商品に対しこなれていなかったので、法外な価格を提示したShopもアリ
・サッカー界並のReplica/Authenticの価格比が1.5位なら適正に市場で流通すると思われる

6

ポリエステル100% / 半袖の定着

・半袖は気候による物も大きい(前提)
・前回と違い長袖の設定すら無いメーカーも多数
・ポリエステル100%は定着の傾向
・CCCは綿混紡にこだわり、Kappaは綿混紡回帰と言う逆行メーカがある所が面白い所

7

Reebokのレフリージャージ

・99はミズノ、95はCTと、どの様に決まるのかは不明
・毎回ご丁寧に、担当メーカーがきちんとレプリカ市販を行い、2年間は売れ残っている
・ただ、今回に限っては極めてオーソドックスな「ジャージの形」で
・「普通」のジャージはどんな感じであったかを想起させる貴重な存在であった
・今回も数パターン存在した

8

4番手メーカーの参入

・世界的に展開しているPuma,FilaやEngland系のCT,Koogaを押しのけて
・Kukri、Topper、Sekem等の各国マイナー(土着系)メーカーのRWC初登場

9

CCCの迷走

・今年の初めから、RWC開催にレプリカ→RWCレプリカ→RWC Authenticと
・立て続けに乱発販売し、市場と消費者を混乱させると言う無計画で無戦略な立ち振る舞い
・CCC経営陣は、山にこもって座禅を組み瞑想する必要がある

10

NBメーカーの存続

・個人的には2003RWCには、全チームに一応名の知れたメーカーがキットスポンサーに付くと予想していたが
・逆にUnion間の貧富差の拡大で、貧Unionは弱小零細メーカーに依頼するしか策が無く
・結果的に世界第3位(IRB曰く)スポーツイベントに、超マイナーメーカーが存在すると言う事態となった

 

 


4.勝手に選ぶ、重箱的 SixNations Shirt Award

Union
事例
選考理由
・デザインの秀逸性
・旧来デザインからの脱却
・バランスに優れる
Japan/CCC

・シンプルデザイン回帰
・セットインにも回帰
・何と襟付きにも回帰
・懐古調デザイン
・新しい路線か?

 

Argentina/Topper
・単色のシンプルなデザイン
・ピチピチと決別した良識
・ポリ100%から回帰
Italy/Kappa
・派手すぎず、地味すぎず
・上手に「カナダ」をデザイン
・トレンドを上手くMixしている
Canada/Barbarian
・メーカー不明だがデザイン良し
・体側-脇の下の差込生地◎
Romania/NB

・単色シンプルデザイン
・ライン縁取りのラグラン
・巨大なRWCパッチは×

 

Uruguay/NB

 


総評

  
「サッカー」Italy代表 2000/Kappa → 2003/Puma  たまに見ると、選手の体の線の細さにびっくりする


「サッカー」自コレクション Brasil 2002 Home by Nike
インナーシャツ付きAuthentic


こんなに毎回破れても RugbyShirtと言えるのか!?

 


 

まぁ、既にRWCは終わっている

Rugbyレプリカ界も、ちらほらS12物が出回る程度で、新製品はしばしお休みである

重箱開設時、2001のLionsの時、最後に「この先、宇宙服的な物は…」と書いたが、2003RWCではやや近い物になった

この先メーカーはどんどんハイテク路線に傾倒するのは資本主義の常道としても

今回Rugby界にさして影響力を持たない、KappaとTopperが見せた「回帰路線」が

個人的にも学術的にも「ほっとする」路線である

さぁ、この先Rugby Jersey/Shirtはどの方向に進むのか?

IRBの規制は?メーカーの良識は?巨大なマネーが動くようになったRugby界では見えない圧力も大きくなった

管理人は、このままピチピチ路線がスタンダードとなったら学術的研究からは引退する

何故?

あれはRugby用では無いからである

 

 


Good Bye Sydney / Australia ! See you 2007 Paris / France!

03/11/26


 

HOME - RWC2003 INDEX